初めてのオリジナル作品

写真撮影をはじめて3年が経ち、新しいチャレンジをやってみました。

ひとつは「オリジナルTシャツ作成」です。
せっかく写真を撮っているのだから、何かオリジナルのものを作りたいなとは思っていたのですが、頭で「いつかやろう」とは思いつつも、行動に移すことができていませんでした。
きっかけをつくってくれたのは、富士フィルムのフォトグッズサイト(FUJIFILM Prints&Gifts)。お気に入りな一枚をもとに、WEB上で簡単にオリジナルな一品を作成することができるサービスで、商品ラインナップはTシャツの他にも、トートバッグやマグカップなど普段の生活から使えるものばかり!
Tシャツは税込1,980円で、指定写真店やセブンイレブンでの受け取りだと送料は無料。安くないですか!!もちろん、1枚から注文可能です!

オリジナルTシャツ

こちらが今回作成したもの。アイロンも当ててないので、クシャクシャですが・・・
黒Tシャツが第一弾なのですが、友達と食事に行ったときにそれを見せたら「俺もほしい!」とのことだったので、写真を選んでもらって白Tシャツを第二弾で作りました。どちらも瀬長島で撮影した写真です!
写真が浮いてオリジナル感満載な仕上がりなのかなと、半ば勢いとお試しで作成したのですが、個人的に結構しっくり感じる仕上がりで満足でした。家族や友達に見せると「言われないと普通にお店で購入したものと思ってしまう!」と言ってくれて嬉しかったです。

もう一つは「フォトブック作成」です。
2019年から撮影をして今年で3年経ったので、締めくくりとして記録したいなと思っていました。
撮影テーマを変えることはあっても、写真撮影は今後も続けていきたいと思っているので、これからの撮影するエネルギーを作るうえでも、振り返る機会を作りたいなと。

フォトブック表紙

フォトレボというサイトで作成しました。
冊子は「ソフトカバーA5バーチカル」というタイプで、16ページで税込980円(別途送料)。

フォトブック中身

この写真ではなかなか伝わらないですが、この価格でこのサービスはコスパとても良いと思います。
7色インク印刷、半光沢紙を使用していて、色味鮮やかな仕上がりです。

フォトブック中身②

何度かネットプリントで写真印刷を頼んだことがありますが、なかなか思った仕上がりでなく、カメラのモニター画面やPCで見る質感には及びませんでした。
しかしフォトレボさんで今回作成したものは、それに匹敵するのと同時に、紙に落として見る感動感で、より良い質感を得ることができました。

僕は普通に生活していると、常に先のことばかり「あれしなきゃ」「これができるようになりたい」を考えて、いつも何か物足りなさを感じてしまいます。
でも今回作成したフォトブックを見ると、過去に遡ることができるので、「ここでこうやって撮ったよな」とか「こんなところにも行ったっけ」みたいに思い出すことができるんです。そうすると自分がやってきたことを振り返ることができ、少し自信を持つことができました。

今回は久しぶりの投稿で、最近の新しいチャレンジについて書きました。
トップページの写真更新は不定期ですが、記事よりも多くやっているので、そこもご覧いただけると幸いです!

人生にはフィクションが必要だ

私は映画やドラマ、アニメ、マンガなどにこれまであまり触れたことがなく、
どちらかというと、ノンフィクション(ドキュメンタリーや自伝)の誰かの実話に基づくものを好んでいました。
なぜなら実際に経験した実話からの方が現実的で、そこから自分の今後に活かせる材料になると考えていたからです。
フィクションをあまり見ていないのに、「食わず嫌い(?)」をしていて、
「もちろん見たら楽しいけど、でも作りものをみて時間を使うぐらいなら、今後の役に立つことに時間を使った方が良いのにな」と思っていたぐらいです。

しかしある海外のドラマがその安易な考え方を変えてくれました。
それは今年Netflixで話題になった韓国ドラマ「愛の不時着」を見たことがきっかけでした。

内容はさておき(もし見ていないのであればぜひ見てください!笑)、
最終話を見終わった後、スマホの画面からぱっと顔を上げて、愛の不時着の世界から現実世界に戻ってきたことを実感すると、かなりの喪失感(ロス)を感じました。
「楽しみがひとつなくなったなぁ」とか「明日から仕事だ・・・」とか考えてしまい、悲しい気持ちになりました。
あまり味わったことない気持ちに逆に興味が湧き、「なぜこんな気持ちになるんだろう」と1時間ほど考え込んでいたぐらいです。
そこから「フィクションって面白いし、生きていく上で必要なもの」とフィクションに触れることの大切さについてやっと気が付き、考え方を改めるきっかけになりました。

フィクションに触れて考えることとしては、作品の物語を楽しむ(その世界に入り込む)ことはもちろん、そこから見失っていた、もしくは新しく発見したことなど、自分自身を考えるきっかけになります。
例えば、愛の不時着では北朝鮮がメインの舞台となっていますが、そこで描かれる人々の暮らしを知ることができます。
どこが本当で、どこが創作かは判断できませんが、そこで描かれたことと自分の暮らしを比較して、
いかに自分が不便ない生活を送ることが出来ているなと思う一方で、
主婦の方々が一緒に仕事や井戸端会議で世間話をしたり、子どもたちがその周りを走り回って遊んでいる姿を見て、生活地域内での人々の交流から温かみを感じました。
自分自身に置き換えて考えると、自分が小さい頃は多少はあったものの、今はご近所さんとの付き合いもあまりないし、周辺にどんな方が住んでいるかもわからないぐらい、生活地域内での人との交流は全くありません。
そういったことを感じると、「こういうことも大切だよな」と自分について考えるきっかけになります。

また日常生活の中では、やるべきこと(学校や仕事、家事、子育て)が多く、意識しないとそれをこなすだけで、振り返りや先のことについて考える余裕がなくなってしまうと思います。
そうなると、視野(見方)が狭くなった中で物事を判断してしまうことになり、考え方が窮屈になってしまうかもしれません。
そんなときこそ、フィクションがあなたの視野を広げてくれる手助けをしてくれると思います。

フィクション(=他人の物語)は、そこから自分の物語を創っていくことができます。
自分の物語とは、自身の理想や大切にしたいことなど、自分がこうなりたいと思う世界のことです。
私自身の物語は、「沖縄×飛行機×景色」をテーマにした写真撮影していて、その中の飛行機の部分であるドラマの影響を受けて、飛行機に強い想いを抱くきっかけになりました。
それは私が小学校2年生ぐらいの時見た、パイロットを描いた木村拓哉さん主演の「GOOD LUCK!!」です。
航空の現場でグランドハンドリングスタッフとして勤務したこともありますが、
やはり「何かしら飛行機と関わることがしたい!」と思い、探し出した方法が飛行機の写真撮影でした。

フィクションには創作者のメッセージや世界観など、いろんな要素がつまっています。
今は周りに色んなモノやコトが溢れていて、「暇だな」と思うことが全くないぐらい、スマホがあれば手軽に楽しむことができちゃいます。
無意識的にそれらに浸かっていると、ただ受け身で消費するだけで、時間が流れていき、自分の頭で考える余裕すら気づけばなくなっているぐらいです。
ですが決してそれらは悪いものではなく、そこから自分の今後(生き方)につながる要素がたくさんあると思います。
それらをただ消費するだけでなく、そこから感じたことから膨らませて考えることができれば、他人の物語から自分の物語を作り出していくことができます。
フィクション(=他人の物語)と感じたことから自分の物語を創っていくには、それに触れることと考える少しの時間が必要なのだと思います。

今回は「人生にはフィクションが必要だ」というテーマで考えてきました。
もしかしたら、多くの人がすでにお気づきでいらっしゃるかと思いますが、私なりのきっかけでそれについて考えてみました。
ご覧いただき、ありがとうございました。

ロケハンから考える-身近な場所を見つめ直すことの大切さ

カメラの一番の面白さは、やはり「綺麗な写真」が撮れた瞬間ですが、
撮影を行うまでの一連の流れを思い返すと、他にも面白いことがあります。
それが今回のテーマ「ロケハン」です。

ロケハンとはロケーション・ハンティングの略語です。
ロケーション・ハンティング(location scouting)は、映画やテレビの制作において、主に屋外のロケ地(=スタジオ外の撮影場所)を探すことを指す和製英語である。

ロケーション・ハンティング – Wikipedia

引用文にもあるように、テレビではロケハンという言葉を多くの方が聞いたことがあるかと思いますが、「綺麗な写真」を取りたいと思うなら、カメラにおいてもロケハンは大切なことです。
カメラを始めたばかりの頃は、飛行機が飛んでいようもんなら「逃すまい」という気持ちで、パシャパシャとむやみやたらに撮っていました。
最初のうちは一眼レフの画質の良さやズーム機能に感動しきりになるのですが、
やはりそのうち「ちょっと飽きたな…」とカメラから気持ちが遠ざかってしまいそうになるんです。
そんなときこそ、ロケハンを事前に行うことが大切になります。

私が考える「ロケハンの大切さ(なぜロケハンをするのか?)」は2つあります。
1つ目は、先にもあげた「新しい撮影スポットの開拓」です。
私はカメラを生業としているわけではないので、旅行などで県外に行かない限りは、住んでいる地域が常に撮影スポットになります。
なので単純に飽きないようにということがひとつです。
2つ目は、「綺麗な写真」を撮るためです。
もちろん技術的なことも必要ですが、それよりも先に必要なのがその時の条件を知ることです。
条件とは滑走路運用方式(飛行機が飛んでいく方向)や太陽の方向(光源)、雲の位置などが挙げられます。
その時々の条件にあった撮影場所を選ぶことが綺麗な写真を撮るためにはとても重要になります。

ロケハンで新しいスポットを発見しても、やはりうまく行かないときの方が多いです。
例えば飛んでくる機体の角度が良くなく、画的に満足がいかなかったり、
また思ったよりもズームで寄れずに機体が小さくなったりしてしまうことがあります。
そのため撮影しても、すぐに消去し、その日の収穫がないこともあったりします。
ですが、その中でも綺麗な写真が撮れたときはすごく嬉しいですし、
「もっといろんなスポットを見つけよう」とロケハンにもやる気が出てきます。
もう一つこれは撮影に限らないことですが、今まで感じたことがなかった身近な「その地」の素晴らしさを発見できることがロケハンでの楽しみのひとつです。

「今まで感じたことがなかった身近な『その地』の素晴らしさを発見できること」という点についてもう少し考えてみると、
このことはカメラをやっている方に限らず、どんな方でも自身の楽しみを広げるチャンスになり得るなと考えています。
「ロケハン」というと撮影者しか行わない作業ですが、言い換えると「その場所をじっくりと観察する」ことだと思います。
見慣れた・行き慣れた場所だと無意識的にそこで過ごすことになりがちですが、
そこを意識的にじっくりと観察することで、今まで気づかなかった「その地」の小さな面白さに出会うことができます。
私はロケハンでなくても、すぐ行ける海沿いの場所に散歩しにいくことがあります。
そうでないときもありますが、好きな音楽を聞きながらゆっくり歩くことで、
音楽とシンクロしてその場所、その瞬間が綺麗に感じ、感動的な気分を味わえます。

楽しい気持ちを味わいたいと思うとき、今自分自身が持っていない何かを得たいと人間誰しも真っ先に考えてしまうのではないでしょうか。
もちろんそれは生きていく上で必要なことですが、そればかり考えてしまうと、いつも何か物足りなさを感じてしまう原因となります。
気持ちのバランスをとってみるためにも、自分の身の回りをもう一度見つめ直す必要があると思います。
その一つの方法が、見慣れた・行き慣れた場所を「じっくりと観察する」ことではないでしょうか。

今回は「ロケハンから考える|身近な場所を見つめ直すことの大切さ」というテーマでお話してきました。
カメラを通じて学んだことで一番大きなことは「身近な場所からの小さな発見」でした。
じっくりと観察することで、特徴や変化に気づくことができることに気づけたのは、自分の今後にとっても良い影響があると感じています。
それはカメラ撮影をやっていなくても、そこに気づくことができると考え、今回記事にしてみました。
これからもカメラを通して、考えたことや感じたことを残していきたいと思います。

遊覧飛行が創る空の新しい価値|「移動」から「楽しむ」へ(後編)

この記事は「遊覧飛行が創る空の新しい価値|「移動」から「楽しむ」へ」の後編になります。
まだ前編をご覧いただいていない方は、下記リンクよりご覧いただけますと幸いです。
遊覧飛行が創る空の新しい価値|「移動」から「楽しむ」へ(前編)

ではどのような切り口で遊覧飛行のような「エンタメ領域」な事業を展開していけば良いのか。

大手航空会社(ANA、JAL)はやはり現在同様、ファーストやビジネスクラスを備えた国際線機材を利用して、よりラグジュアリーな機内空間を提供することで、これまで国際線に乗る機会がなかったお客様にも喜んでいただけるのではないかと思います。
「移動」の領域では近年、B737やA320のような中型機がスタンダードになっている中で、世界的に運行数が減少傾向あるB747(ジャンボ)やB777(トリプル)などの大型機は、乗る機会が今後なくなってしまう可能性があります。
なので、大型機材は「エンタメ領域」へ投入することで、飛行機好きの方にとっては大きな機体でフライトを楽しむことができますし、またそれらを持たない中小の航空会社への差別化となるはずです。

では中小の航空会社はどのように大手に対抗するのか?
それは本拠地となる空港や就航地域のアピールとなるようなサービスを行うことで、大手と差別化を図ることができます。
日本のリージョナルエアライン(地域間航空会社)と呼ばれるフジドリームエアラインズ(FDA)やソラシドエアはそれぞれ静岡空港・名古屋小牧空港、宮崎空港を本拠地とし、地方空港を結んでいます。
現在のフライト(移動領域)でも地域色のある機内サービスを行っていますが、
それらを全面的に押し出した地域密着型のサービスを行うことができます。
例えばその地の特産物を使った機内食を提供したり、有名な観光地を空から眺めることができたりなど、地方創生の役割も果たすことができるはずです。

話が少し脱線してしまいますが、他の交通機関を運行する企業では「移動」から「楽しむ」へ事業拡大した事例があります。
それは2013年に運行開始したJR九州の日本初となるクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」です。
スイートクラスになれば100万近くの価格ながらも、開始から7年が経った現在でも、爆発的な人気で空きがなく、予約は争奪戦となるようです。
「鉄道があまり好きではない」という唐池会長(当時社長)が多くの人に列車に乗ってもらうために、「それなら、自分が乗りたい夢の列車をつくればいい」という発想から生まれたサービスです。
実際に乗車したお客様はもちろんのこと、提供するスタッフまでも楽しんでいるとのことで、これほど素晴らしいサービスの形はないでしょう。
航空会社にとっても、今後活かせる事例だと思います。

航空による「エンタメ領域」が今後広がっていけば、もっといろんなイベントを行うことができます。
過去には、スターフライヤーがアイプリモ(プリモ・ジャパン社)と共同で「11.22❤いい夫婦の日 Happy Sunrise Flight(2015年)」やFDAが「天空の結婚式 ウエディングフライト(2019年)」などの企画フライトの実績があります。
もちろん安全上の制限はありますが、地上と同じように空もひとつの「空間」として捉え、特別な瞬間を空という舞台で行うことで、より思い出深いイベントとなるはずです。
技術開発により、運航コストが下がれば、もしかしたら個人や団体での利用(空の結婚式や音楽イベント)なども実施できるかもしれません。

また今の飛行機の構造は、移動に適した仕様になっているはずです。
飛行機が「エンタメ領域」で、さまざまなシーンで利用されれば、それに適した構造の機体も生まれるかもしれません。
例えば、飛行機の内装を変えて機内の空間を広げたり、窓を広げてもっと空が見えるようにすれば、より空の景色も楽しむことができるでしょう。

今回も前編から引き続き「遊覧飛行が創る空の新しい価値|「移動」から「楽しむ」へ」というテーマでお話してきました。

私自身、最近は年に3,4回ほど飛行機になる機会がありますが、飛行中の窓越しに広がる空には、いつも感動させられます。
飛行機好きにとっては、今よりももっと「空を飛ぶことの楽しみ」が増え、多くの人にそれを感じてほしいと願っています。

コロナ下の状況で航空会社はかなり厳しい状況に立たされていますが、むしろ新しい価値を利用者に提供できるチャンスなのではないでしょうか。

遊覧飛行が創る空の新しい価値|「移動」から「楽しむ」へ(前編)

コロナウイルスによる利用者数減少により、航空会社は厳しい状況に立たされています。
そのような状況下で、各社が積極的に実施している「遊覧飛行」。
遊覧飛行こそが、航空会社の新しい起爆剤になるのではないかと考えています。

なぜ遊覧飛行が実施されているのか?
飛行機は継続的に飛ばないと逆に、コストがかかるものだからです。
世界で運行中の飛行機の約40%がリース機と言われており、すべての機材を自社で保有しているわけではなく、リースしている機材もあります。
保有機材の場合は、売上によってもとを取れるように運行しないといけないですし、
リース機材の場合も、運行の有無に限らず、リース費用が発生してしまいます。
減便が続く今は、減便の影響で機材に関わるコストが航空会社に重くのしかかっている状況です。
また飛行しない期間が90日を超えると、通常よりも整備作業の項目が増え、余計な費用がかさむようです。
2つをはじめとする理由によって、苦しい状況を少しでも和らげるため、遊覧飛行を実施していると思われます。

遊覧飛行は初めての実施ではなく、これまでも各社で毎年1月1日に「日の出(元旦)フライト」を行っています。
異例の取り組みとして、ANAは8月に「ANA FLYING HONU チャーターフライト」、JALは9月に「空たび 星空フライト」をそれぞれ実施しました。
海外ではカンタス航空がエアーズロックやグレートバリアリーフなどオーストラリアの観光地を低空飛行で眺めることができる約7時間にわたるフライトを実施しました。
各社ともに現在までに複数回実施し、今後も予定されていています。

では今回のテーマである「遊覧飛行が創る空の新しい価値」だとなぜ考えるのかをここから話していきたいと思います。

結論から言うと、利用者目線では遊覧飛行によって、飛行機を利用することが「手段から目的」へと変化するからです。
それはどういうことなのか?
これまで飛行機に乗る機会といえば旅行や出張など、ある地点からある地点へ、そこへ行くための「移動手段」でしかありませんでした。
そのためコロナウイルスのような影響により、移動が制限される状況では、飛行機を利用して移動する機会が少なくなる、または全くなくなります。
ですが遊覧飛行ではどこにも移動しません。出発した空港に戻ってくるだけです。
利用者にとっては遊覧飛行で「飛行機に乗って空を飛ぶことが目的」になり、新しい楽しみ方が増えることになります。

それは航空会社にとっても良いチャンスです。
現在のように利用者数が減少している状況では、運行コストをどれだけ下げるかが、収益を確保する上では、重要なポイントになります。
そのためLCCのように効率性(本当に必要なもの以外をカット)を追求したモデルが、業界内でフルサービスキャリア(FSC)と比較して、存在感が強まってきています。

LCCは移動としての役割では究極なモデルです。
飲食でいえば、マクドナルドや吉野家のように「安さ」を売りにして、多くの人にいっぱい利用してもらうような感じです。
LCCによって航空運賃の価格破壊が進み、多くの人が飛行機を使って国内や海外に旅行できるようになりました。

とても喜ばしいことである一方、航空会社にとっては効率化を追求するあまり、
他社との差別化を図ることができなくなる可能性があります。
飛行機のロゴやカラーが変わるだけで、サービス内容はどこも似てしまう。
それ結果としてブランドを意識することがなくなり、価格だけで利用する航空会社を選ぶようになります。(コモディティ化)
国内のANAやJALなどの大手にとっては、現状もかなり苦しいですが、今後も業界内での立ち位置が危うくなることは間違いないです。

そのような状況を打開するためにも「空を飛ぶ楽しさ、ワクワクさ」フライトそのものを見つめ直し、利用者へ積極的にアピールしていくことが航空会社には必要だと思います。
「移動」と「遊覧飛行によって楽しませる(エンタメ)」の2軸で事業展開することが、業界内ないし、その他の商業界に対しての脅威となるはずです。

今回「遊覧飛行が創る空の新しい価値|「移動」から「楽しむ」へ」というテーマでお話してきました。
次回も続きとして、これまでの事例を用いながら、遊覧飛行による「空の新しい価値」について考えたいと思います。

ヒトの視点と個性

今回は写真を通して感じたこととして、「ヒトの視点と個性」について話をしたいと思います。

私は2019年1月から飛行機の写真撮影をしています。
写真の特徴としては、あえて飛行機を目立たせず、周りの風景(建物、空、海など)を入れて撮影しています。

理由は、飛行機をアップで抜くよりも、飛行している様が美しくなるからです。
またご覧いただいている方が撮影場所の付近にお住まいの場合、元々知っている風景に飛行機が合わさることで、より飛行機を身近に感じられるかなと考えているからです。

私は沖縄に住んでいて、よく那覇空港の周辺(瀬長島や豊崎など)で撮影をしています。写真を初めてもうすぐ2年になるのですが、撮影スポットが空港周辺と限られているので、同じ場所で撮影をしていると、どうしても飽きてきちゃいます。

「最近同じ場所で撮影しているなあ」と感じたときには、飽きない工夫として「とりあえず飛行機が見える場所でカメラを構える」ようにしています。
きれいに撮れるかどうかわからなくても、とりあえずカメラを構えてシャッターを切ってみる。
もし気に入った写真が撮れれば、新しい撮影スポットに出会えたことになります。
時間帯や空の様子を変えて撮影することで、同じような構図(被写体の位置)でも変化が生まれ、写真のバリエーションが広がります。

そうすると日々の生活に変化(新しい視点)が出来ます。
撮影をしていない時でも、その日の天候を見て「今日は撮影日和だな」「こんな感じで飛行していくと、良い図がとれそうだな」を考えたり、時間帯や季節によって変化する空色や雲の形や種類などの違いに気づけるようにもなりました。
天気に興味が出てきて、実際に天気に関する本も読み、空に関する知識を深めるきっかけにもなりました。
撮影した写真を周りの人たちにシェアすることで、「いいね」「綺麗だね」と言ってもらい、撮影することがより楽しくなりました。(自分の役割となる=個性)

この記事を読んでいらっしゃる方は、あなた自身が「これだ!」と思える「視点」や「個性」がありますでしょうか。
すべての人が自分の視点や個性を持つ必要があるとは思いませんが、もし日々の生活に物足りなさを感じているのであれば、自分の中で気になっているコトやモノについて触れる時間を作ると良いかと思います。

私は最近、Netflixで韓国ドラマを見ることにハマりました。
普段ドラマは全く見ませんでしたが、流行っているとのことで試しに見てみると、毎日の習慣になってしまいました。(笑)
「愛の不時着」「梨泰院クラス」「青春の記録」など、どれもメッセージ性のある作品で、これから生きていく中で大切にしたいことに気づくきっかけになりましたし、食わず嫌いせずに、試すことは必要なんだなと学びにもなりました。

何もないという人はお持ちのスマートフォンで「周りで気になるものを何でも撮影してみる」ということをおすすめします。
なぜかというと、目は感覚器官の中で最も情報収集する量が多いと思うからです。
撮影した理由がわからなくても、何かしら心を動かされたことで、それを撮影しているからです。
最初は「これ綺麗!」「面白い!」という直感で撮影すると思いますが、それを続けていくことで、いつか「なんでこれ(被写体)が良いんだろう」と考える機会を作るからです。
すぐには答えがでなくても、やり続けていくうちになんとなく気づいていくでしょう。
それがあなたの「視点(じぶんだけのものの見方)」や「個性(役割、キャラ)」となるはずです。

今回は「ヒトの視点と個性」というテーマでお話しました。
カメラは特に、撮影者によって被写体が変わりますし、同じ被写体でも見る視点が異なることで、いろんな表現の仕方があります。
それは「カメラに限らず、自分自身や周りの人のことを考えることにもつながるのではないか?」と感じたことがこの記事を書くきっかけになりました。

「自分を変えたいなら環境を変えよう」とよく言われますが、普段接するモノやコトに変化をつけることが大切なんだと思います。
大きく変えようとしなくても、すこしずつ変えていくことで、時間を追うごとに自分自身に変化が生まれると思います。

もしあなた自身が「新しさ」を必要としたときには、あなたの「視点」を意識してみると良いかもしれません。

景色は最強のエンタメ

これから写真撮影をはじめ、いろんな活動を行っていく上で、私の写真を見てくださった方の中には「この人はどういうことが伝えたいんだろう?」と感じる方がおそらくいらっしゃるかと思います。

そんな疑問に、一言でお答えできるようなキャッチがほしいと以前から考えていました。

そんな中で思いついたのが「景色は最強のエンタメ」です。

景色というと、「国内や海外の有名な観光地でしか見ることができない美しい風景」のことだけをさしているわけではありません。 例えば、ふと空を見上げると夕日に照らされた雲の色が綺麗だったとか、いつも通っている道だけど、見たことがない木や花が咲いていたなど、日常に溶け込んだ風景も含んでいます。

私の場合は、空を見ることが好きなので、天気によって空色や雲の種類が毎日違って見えることが景色が好きな理由のひとつです。

そのような景色に出会えると、綺麗だなって思えて、ちょっとだけ心踊る感覚にさせてくれます。笑顔にさせてくれるし、楽しませてくれる。

「楽しませてくれる」という点に注目すると、景色を見ることは「エンタメ(エンターテイメント)」だと言えるのではないかと私はある時ふと思いました。

エンターテインメント (entertainment) は、人々を楽しませる娯楽を指す。 楽しみ、気分転換、気晴らし、遊び、息抜き、レジャーなどが類語とされる。

エンターテインメント – Wikipedia

エンタメというと一般的な考え方では、ライブやテーマパークなど「お金を払う対価として、楽しむ権利を得る」という形かと思います。

ですが、先に述べたように「人々を楽しませる」という本質の部分では、「景色をみること」はエンタメに含むことができると私は考えています。

そして最後の疑問「なぜ景色は最強のエンタメ」なのか? 私が「最強」だと考える点は、下記の3つです。

①誰かと一緒に楽しめることはもちろんのこと、一人でも楽しめる

②今日見た景色は、二度と見れない

③お金は払わずに、無料で楽しめる

一個ずつ詳しく理由を説明すると、話が長くなりそうなので、それはまたいつかの機会にしたいと思います。ですがひとつだけ説明をすると、③の「無料で楽しめる」という点が、いわゆる一般的なエンタメ(お金を払って楽しむ権利を得る)とは、大きく異なる部分ではないかと思います。

一般的なエンタメ場合は、お金がなければ、まずそれらを楽しむ権利がありません。好きなアーティストのライブにも行けないし、ディズニーやUSJにも行けない。

だけど「景色を見ること」はお金がなくても、楽しむことができます。 例えば、通勤・通学中(徒歩、車、電車)に、いつも通る道でも周りを見渡すように見ると新しい発見に出会うチャンスがあります。

私の場合は、空が好きなので、通勤中のモノレールからずっと空を見ています。あと休みの日には海、飛行機も好きなので、飛行機が見える海岸沿いによく行きます。とくに空は季節、天候、時間帯によって、いつも見え方が違うので、飽きることがありません。

人によっていろいろな方法があるかと思いますが、景色を見ることはお金を払わずに、無料で楽しむことができます。エンタメというジャンルの中でも、手軽さやコストが掛からない点で最強だと考えています。

以上の理由で「景色は最強のエンタメ」だと考えます。

社会の流れを見ても、人の消費スタイルが「モノからコト」への変化が見られると言われています。一直線上の両端に「モノ」と「コト」があると考えると、今まで「モノ」側に寄っていた人の行動が、徐々に「コト」側に寄ってきている。目に見えるモノだけではなく、目に見えないコトからも体験(楽しみ、よろこび)を得たい。

自分の外側の世界だけに求めていたものが、徐々に自分の「内側」の世界(=心)にも何かを求めているなかで、「景色を見ること」は人の心に影響を与える価値(=役割)として、大きいのではないかと思います。

私は「景色×沖縄×飛行機」というテーマで写真を撮っていて、そのような今の時代にほんの少しだけでも価値を生むことができるのではないかと考えています。

私の写真で少しだけでも良いなと思ってもらって、そして皆さんが実際に「景色の楽しさ」を体験するきっかけになると嬉しいです。そして皆さんが「自分なりの景色の楽しみ方」を家族や友達、恋人に「シェア」してほしい。

そんな連鎖が起これば、「景色」をみんなと楽しむことができ、ハッピーになれます。それはまさにコト時代の「シェアハピ」ですね。

そのような時代が来ることを願って、これからもマイペースに発信していきたいと思います。